僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

痛い初体験な一日

飲酒歴40年、断酒歴5年と5カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、まだまだ知らない世界・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日は一日の何分の一かの時間を、イタイイタイとうめきながら過ごしました。

痛かったのですが、全て医療行為です。

 

4月から僕の肝臓病の主治医の先生が交代されました。

スケジュールの都合で6月に初めて診てもらったその先生は、

僕の肝臓の状態が低空飛行で安定しているの確認されたのちに、

高齢者によくある消化器系の他の器官の疾病の検査をご提案になりました。

大腸から直腸に至る、消化器系のアンカー臓器群の内視鏡による検査で、

高齢の男性は、このあたりに癌ができることが多いんだそうです。

 

ということで、本日、生まれて初めて、

肛門から内視鏡を挿入して主に大腸の内部をチェックする検査を受けてきました。

 

先ず大腸内を清潔な状態にするために、

朝食はもちろん、抜き、

そして2時間かけて水溶性の下剤を2リットル服用することで、

大腸の内部の掃除に取り掛かります。

 

まず、2時間の時間をかけるとはいえ、

フードファイターではない僕たちが、2リットルの液体を飲むという行為、

予想していた以上に、苦しかった。

きっと飲んでいるうちに嫌になるだろうなぁと予想し、

冷蔵庫で冷やしてから飲みましたが、

やっぱり、特に美味しいわけではない液体、完飲するのは、楽ではありません。

 

そして接種開始から1時間ほどすると、

トイレからの呼びかけが波状攻撃で襲い掛かってきます。

強制的に内部のものを排出するという行為、

かなりの痛みを伴います。

 

朝食抜きで腹が減ってイラついているのに、

自然の強制的な声(?)が繰り返し襲い掛かってきます。

そしてその呼びかけにこたえるべく、個室にこもりますが、

最後はかなり透明な液体しか出てきません。

もっとも排泄液が透明になったということは、

大腸の内部の掃除の完了のサインですので、

まず朝のタスクの完了です。

 

1時過ぎに病院に到着し、内視鏡検査室で、専用の検査服に着替え、

看護師さんに導かれて、検査用ベッドに横たわります。

そして担当のドクターが現れ、お尻に何かを塗った後、

どうやら内視鏡が先端についているであろう管を、

僕の体内に挿入していきます。

すんげぇ~、変な感じ。

大腸にはいくつか大きなカーブがありますが、

どうもそのカーブを通過させる際に、内部的に異物感を感じます。

この段階では、それほど強烈な痛さという感じではありませんが、

内視鏡が盲腸のあたりまで到達した後から、

苦しみが始まります。

 

盲腸に到達した内視鏡をゆっくりと引き抜いていくのですが、

その際に撮影と治療を行うということで、

大腸内に空気を挿入していきます。

強制的に体内に空気が挿入されていき、大腸が膨らんでいきます。

そして膨らんだ大腸は、他の臓器を圧迫し始めます。

この瞬間、瞬間が痛い、ホンマに痛かった。

多分、体内でゆっくり関節技をかけられているような感じです。

 

うめき声をあげるジジィをなだめつつ、ドクターと看護師さんは、

作業を進めていきます。

途中、小さめのポリープが発見されたようで、

切除するためにミクロの決死圏内視鏡号」は、体内にとどまります。

このころには、とにかく内部圧迫攻撃の痛みが波状攻撃で襲ってきますので、

ミクロの決死圏が今、どのあたりにいるのか、見当がつかなくなってきます。

後、どのくらい、この辛さが続くんだろうと、少しだけ泣きそうになり始めた頃、

ドクターから、もう出口に差し掛かってますと、救いのお声。

 

とりあえず、体内サブミッション(関節技)はもうすぐ終わると思ったのもつかの間、

今度は体内に残った空気によるおなかの張りが気になってきました。

施術前の看護師さんのレクでは、おならがしたくなったら遠慮なくしてくださいとのことでしたが、

施術前に、大腸の蠕動運動を抑える筋肉注射を打っておりますので、

そう簡単に大腸内の空気を排出できない状態になっています。

そして、この、朝からの絶食にもかかわらず、

おなかが張って痛いため、食欲が全くわいてこない地獄状態、

夕食の直前まで続きました。

 

お疲れさまでしたと声をかけられ、とりあえず内視鏡による検査を終えましたが、

おなかが張った痛みのため、その後の院内の歩行による移動も、かなり辛いものになりました。

恒常的な痛みがいかに残酷な状態か、痛いほど(!)実感させられました。

 

三重の痛みに彩られた初体験、無事に終了しましたが、

実は今日の段階では切除できない大きなポリープも見つかりましたので、

8月にそいつを切除するために1日入院をすることになりました。

液体下剤たっぷりの刑、内視鏡無理やり挿入の刑、そして大腸強制風船化の刑、

また味わうことになりました。

サヴァイヴァルのための有効なメンテナンスということで、

入院の予約も済ませてきましたが・・・・。

辛いっす。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。