僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

トゥーツ・シールマン賛

飲酒歴40年、断酒歴5年と5カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル62。

本日もリスボンの、学ぶべき先輩・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

トゥーツ・シールマン。

2016年に94歳で亡くなった、ジャズ・ハーモニカ奏者。

このごろ、シールマンが90歳の時に行った、

彼の90歳の誕生日を記念するコンサートの様子をYouTubeで楽しんでいます。

 

僕にとってハーモニカという楽器は、

どちらかといえば、未知の存在に近い楽器です。

プロのプレイヤーが用いるハーモニカは、

僕たちが小学生の時に親しんでいた楽器とは全く異なるもので、

演奏するためには、これまで全く知らなかった感覚と技術を身につける必要があるでしょう。

 

シールマンの演奏するハーモニカは、

先ず、その音色が信じられないくらい、豊かな表情に満ちています。

そしてかなりシンプルなメロディーを演奏しても、

そのメロディーの一番奥にある魅力を引き出してくれる魔法のような音色が聴けます。

おそらくそこには、人生の様ざまな経験を重ねた達人だけが知り得る境地があるのでしょう。

 

どんなジャンルの音楽においても、

誰もが舌を巻くような超絶技巧を売り物にするプレイヤーはいます。

特にジャズという音楽においては、

プレイヤーひとりひとりの名人芸を楽しむようなところがあり、

これ見よがしにテクニックをひけらかすミュージシャンが多い。

 

でも90歳にして現役のミュージシャンとして一線で活躍していたシールマンの演奏には、

彼の存在そのものがビューティフルとしか言いようがないような、

優しいにもかかわらず、圧倒的な存在感が溢れていました。

 

僕はまだまだ、ミュージシャンとしてはひよっこ

90歳まで滋味あふれるプレイで人びとを魅了し続けたシールマン大先輩を追いかけていこうと思います。

ちなみに90歳のシールマンのコンサート映像、

Youtube で、toots thielemans 90 と検索をかければ、トップでヒットすると思います。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。