飲酒歴40年、断酒歴5年と10か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。
本日もリスボンの、ベテランゆえの荒業・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。
僕は将棋のルールは知っています。
詰将棋も7手詰めくらいは解きます。
でも、対局することはほとんどありません。
しかしへぼのくせして、将棋の基本的な戦形についてはある程度、知っています。
どちらかといえば、観戦を楽しむ方です。
佐藤康光九段、現将棋連盟会長、
かつて一世を風靡した羽生世代の一人でもあり、
精密な読み筋で知られる、棋界の知性派として知られていた強豪棋士です。
その佐藤九段が最近、指した一局の将棋が将棋ファンの間で話題になっています。
同じくベテランの強豪、郷田真隆九段との棋王戦挑戦者決定戦準決勝ですが、
佐藤先生、僕のようなへっぽこ将棋指しでもその奇抜さに腰を抜かすような、
荒業を繰り出しました。
本来は美濃囲いという形の守備駒として使うはずの一枚の銀を、
一番端っこの筋をひたすら前進させて、相手の王様に迫る、
棒銀ならぬ暴銀とも呼ぶべき奇襲戦法を採用しました。
暴力的な銀。
将棋は、正統派の郷田九段もしっかりと佐藤九段の荒業に対応しましたが、
定跡を外した力業のねじり合いの末、佐藤九段の勝利に終わりました。
聞くところによると、将棋脳の全盛期は、20代後半から30代までのようで、
40歳を過ぎると、経験値と精神力でねじ伏せることが多くなるそうです。
佐藤九段は、現在、52歳、
しかも将棋連盟会長という多忙な役職にあり、
将棋脳のトレーニングのための時間もなかなか思うようには取れないはずです。
その意味では今回の荒業は、暴挙とも取れますが、間違いなく快挙でもあります。
多くの人の注目を集める場で繰り出された荒業、
おそらく常人の知る由もないような研究という努力の裏付けがあったと思います。
ベテランになったからといって型にはまってばかりいてはダメですね。
凡人と天才の差で片づけてしまってはつまらない話でしょう。
僕たち凡人も、凡人なりの荒業があるはずです。
やっちゃん(佐藤九段の愛称だそうです)のヤンチャぶりに学びましょう。
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、
LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。