僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

シカゴⅤ 20世紀の夢と幻?

飲酒歴40年、断酒歴5年と11か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。

本日もリスボンの、歴史を振り返る?ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

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今日は完全にヒッキー君、

しかも大学の仕事がらみのことは一切せずに、

ネットと読書と練習で一日を過ごしました。

 

ジャズ弾き語りヴォーカリストとしての僕の売りの一つは、

20世紀のロックやポップスの名曲に勝手な解釈を加えて、

オリジナルのレパートリーにしていることです。

これまでもステッペン・ウルフの「ワイルドで行こう Born to be Wild」や、

ストーンズの「涙あふれて As Tears Go by」、

アース・ウィンド・アンド・ファイアーの「宇宙のファンタジー Fantasy」、

そして、スーパートランプの「ブレックファスト・イン・アメリカ Breakfast in America」などを

取り上げてきました。

 

今日、シカゴの、

「サタデー・イン・ザ・パーク Saturday in the Park 」にチャレンジすることを思いつきました。

写真は「サタデー・イン・ザ・パーク」が収録されているシカゴの5枚目のアルバム、

シカゴⅤのジャケット写真です。

 

シカゴ、現在も活動中の超ベテラン・ロック・バンドですが、

1960年代から70年代にかけての初期のシカゴは今と違って、

サウンドもメッセージもかなり尖がっていた、

コンセプト・突っ張りバンドでした。

何しろ、デビューアルバムから3枚目まで、全て LP 2枚組という生意気さ、

4枚目は何と4枚組のライブアルバム、

常に音楽を通してアメリカ社会に問題提起を突き付け続けていました。

 

「サタデー・イン・ザ・パーク」が収められたこのシカゴⅤも、

随所に鋭いメッセージが込められたコンセプト・アルバムです。

彼らが音楽を通して語るアメリカは、

自由の尊重と社会の繁栄の両立を目指す国家で、

このアルバムの中でも、3曲ほどがそのメッセージを歌い上げています。

また1曲は、国家の行き過ぎた権力行使を批判しています。

 

「サタデー・イン・ザ・パーク」は、

建国記念日の土曜日の平和な公園の様子をスケッチしたような歌詞ですが、

しかしよく読み込んでみると、

本当に自由な社会の実現のためには、

社会全体が多様性を認め合い、自発的な連帯を模索しなければならないことを主張しています。

 

20世紀のアメリカの若者たちは、

理想の実現を信じ、理想のために連帯することを求めていたのですが、

しかし21世紀に生きる僕たちは、彼らの目指した理想が遠のいてしまっていることを知っています。

僕は政治的なメッセージを露骨に歌うことはしませんが、

しかし歌には、作り手や歌い手の思いを込められることを頭において、

歌い続けていこうと思っています。

単なるノスタルジーとしてではなく、僕たちが生き続けることの指針の一つとして、

20世紀のスピリットの一つを引き継いでいきたいかな。

ですので、まだまだ死ねません。

 

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで、

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。