僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

また一人、真のクリエーターが・・・

飲酒歴40年、断酒歴4年と3か月、不良初期高齢者、リスボン、61歳。

本日もリスボンの、これも僕の青春の一ページ・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

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元祖、テクノポップの雄、クラフトヴェルク Kraftwerk の創設メンバーの一人、

フローリアン・シュナイダーが亡くなったそうです。

享年、73歳、ガンだったそうです。

 

クラフトヴェルクをテクノポップの雄と書きましたが、

僕自身はこの言い方というか、ラベリングは好きではありません。

ともにクラシック音楽を勉強していた、

ラルフ・ヒュッターと結成したクラフトヴェルクは、

自作やすでに製品化されていたものも含め、

電子楽器(あるいは電子音響機器)でどのようなことが可能なのかを追求した、

実験的音楽集団であり、

たまたま、多くのレコード作品が商業的に成功し、

また彼らの映像も含めた実験的なパフォーマンスも、

多くのオーディエンスの支持を集めましたが、

彼らの目標は多分、そこにはなかったと思います。

 

彼らのレコード作品に窺うことのできる芸術性の高さは、

それぞれの作品に明確に示された、メッセージ的なテーマ性に表れており、

また初期作品にみられる、

無駄を徹底的にそぎ落とした、ミニマリスティックな音作りも、

彼らの作品を単なる商業的なピコピコポップスから区別する、

音楽性の高さに満ちていました。

 

テクノポップといえば、

日本のYMOを思い起こす人も少なくないとは思いますが、

やはりYMOサウンドは、クラフトヴェルクと比較すると、

過剰です。

(今、ちょっと流行っているいい方では、まさに「密です」。)

 

ちょうどYMOがビッグヒットを放ったころ、

僕は僕の音楽人生の中でも最も生意気な頃で、

YMOとは明らかにレベルの異なる、

クラフトヴェルクの音作りに一層、入れ込んでいました。

 

僕個人としては、

Trans Europe Express と

Man Machine の2作品がベストかな。

 

今、AIとの新しい付き合い方が模索されている中では、

クラフトヴェルクの具体的な手法そのものは、

歴史的な対象としての意味しかないかもしれません。

しかし、フローリアンとラルフが終生、もち続けた、

アヴァンギャルド精神は、永遠に不滅でしょう。

 

そう、僕たち20世紀人間は、

はた迷惑なほど、死ぬまで青春を貫き通します。

若者たちから疎まれようと、

僕はこの20世紀人間の、死ぬまで青春スピリットを保ち続けますし、

そして若者たちに押し付け続けます。

嫌われるやろうなぁ。

 

でも

皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。