僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

きっと僕はジャンルレス?

飲酒歴40年、断酒歴5年と11か月、不良初期高齢者、リスボン、レベル63。

本日もリスボンの、存在論アイデンティティー論・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

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11月くらいからですが、ポップス系の演奏を楽しむジャムセッションに顔を出すようになりました。

以前の僕は、ジャズに対して強いこだわりを持っていましたので、

ロックやファンク、あるいはレゲーやヒップホップといった、

ジャズ以外の音楽のセッションに行くことは全くありませんでした。

 

ジャズ・ミュージシャンは、僕も含めてですが、

いやなプラウドに縛られていることが少なくないです。

ジャズの音楽としての一番の特徴は、即興演奏にあります。

そして即興演奏を楽しむためには、

楽器演奏の技術のみならず、基本的な楽譜が読めること、

和音等に対する理論的な理解があること等の、

経験値が必要です。

 

これらの経験値は、他の音楽の演奏を楽しむためには、

十分条件として有効ですが、

必ずしも必要条件ではありません。

 

ちょっと鼻持ちならないたとえでいうと、

ジャズのスキルをもったミュージシャンは、

クラシック以外の殆どの音楽演奏に参加する技能を持っていますが、

他のポピュラー音楽の奏者がジャズ演奏に参加するためには、

プラスアルファの高度な技能を必要とします。

ジャズギタリストがロックのギターをまねることはそれほど難しいことではありませんが、

ロックギタリストがジャズバンドに参加することは、たいていの場合、無理です。

 

そういう訳で、ジャズマンには自分の音楽的な技能と経験値に自信をもっている、

鼻持ちならない嫌な奴が多いのですが、

僕もそうです。

 

でも少し感じ方を変えてポップス系のセッションに参加してみると、

やはりそれはそれで、発見もあり、そして教わることもありました。

 

特に歌に関しては、今日も参加してきたセッションでは、

学ぶことが多かった。

ホストの一人に男性のヴォーカリストがいたのですが、

やはり、基本的な発声方法が違うようです。

声の響き方が明らかに僕とは異なりました。

 

今日は3曲ほど、彼のピアノ伴奏とハモリに挑戦しましたが、

テクニックとハートのある人との共演は、

たとえこちらの技能が劣っていても、

やはり、他のことでは得られない、興奮と喜びをもたらしてくれます。

 

これまでも折に触れて感じてきたことですが、

どうやら僕は、一つのカテゴリーの中で、この道一筋という取り組み方のできる男ではないようです。

どこかに軸は置きながらも、自分の軸足との距離感の異なる他のジャンルにも顔を突っ込み、

たこ足のような多様性を楽しむ、

よく言えば、マルチ、悪く言えば、浮気性な、

そんな生き方をしてきました。

音楽を始めとする、広い意味での芸術に軸足を置いてはきましたが、

おそらくこの生き方を死ぬまで続けそうです。

 

いいよね、そんな薬物使用障害のジジィが生き延びていても。

 

ちなみに画像は、やたらめったら足(腕?)が枝分かれするヒトデの一種、

オキノテズルモズルです。

 

LWoA Life Without Alcohol 断酒ライフ、この軸足は絶対に外しません、厚かましくかつご機嫌さんで。