僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

天才は自らの立ち位置が見えなかったのか

飲酒歴40年、断酒歴7年と11ヶ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル65。

本日もリスボンの、推測の域を出ませんが・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

あと2週間、合計6コマの授業をこなせば、

僕の40年に渡る美大での教師生活に、ピリオドが打たれます。

もう少し感慨深いものなかなと思っていましたが、

いざその時が迫ってみると、案外、あっさりしたものです。

ホンマの最後の講義は、来週の木曜日、18日の1講時目ですが、

その時は、何かを感じるかもしれません。

 

ところで僕はあまり関心がなかったのですが、

ダウンタウンの松本が、

自身のスキャンダル報道に対処するために、芸能活動を休止するそうです。

 

僕は週刊文春の記事の真偽については、興味はありません。

しかし、複数の女性が、

単純なハラスメント案件として片づけることはできないような告発を行っていたことは、

重要な事実として受け取るべきでしょう。

 

 

松本が仲間の芸人たちとともに、複数の女性を特定の空間に集め、

大っぴらにはできないような宴席を設けていたことは間違いなさそうです。

そこに集められてしまった女性たちが被害者感情をもたざるを得ないような事態が生じていた、

あるいは少なくとも、当該の女性たちがそのように訴えている、

強制わいせつと呼べる事態があったかどうかは置いておくとしても、

少なくともセクハラ事案があったことは否定できなさそうです。

ハラスメント事案は、被害当事者がハラスメントを受けたと告白した時点で成立しますからね。

 

お笑いの革命児、天才松本は、

いつからオッサン感性で行動する、つまらん男に成り下がったのでしょうか。

 

ダウンタウンやごっつぅええ感じ、あるいは一人ごっつ、

松本の表現は、笑いの本質を鋭くえぐる、過激さに満ちていました。

時には、ファンを置いてきぼりにするような実験性も見せていたように思います。

 

そして M 1 のような積極的な企画を生み出し、

お笑い文化の盛り上がりに貢献してきた松本、

彼は自らの取り巻き連中も、お笑いのセンスの裏打ちのあるやつらで固めていたはずです。

 

しかしテレビ番組というモンスターに弄ばれる中で、

笑いの天才、松本の中に、凡庸なオッサン感性、

それもほとんど昭和のノリのオッサン感性が巣食うようになっていたのかもしれません。

 

松本がお笑い文化の一つの権威として忖度されるようになったことが、

天才松本の限界であり、これから予想される凋落の始まりだったのかもしれません。