僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

案外、淡々と迎えることになりそう

飲酒歴40年、断酒歴8年と1カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル65。

本日もリスボンの、こんなもんかも・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

後、半月余りで、人生の一つの区切りがつきます。

31年間務めた大学を定年退職し、

年金生活者というプータローになります。

 

学生たちと日常的にかかわることがなくなってしまうこと、

これは正直、寂しい。

僕はラッキーなことに、大学院を修了した翌年から、大学の非常勤講師を勤めましたので、

40年間、若者たちを鼓舞することで生活の糧を得てきました。

単に生活の糧を得てきただけではなく、

若者たちに刺激をあたえ、若者たちからも刺激をもらい、

そしてそのために自らの知的鍛錬を欠かさなかった日々、

楽しく、そして生きがいに満ちた日々でした。

 

もちろん、大学という組織に勤めたこと、

楽しいことばかりではありませんでした。

特に日本の私立大学は、構造的な矛盾の中での組織の維持が必要です。

僕のような末端の、それも窓際の教員でも、この矛盾と関わらざるを得ません。

腹立たしいこともありましたし、納得できないこともありました。

いや、今でも許しがたい思いのいくつかがあり、それらは消し去ることはできません。

 

一つの組織に30年以上も所属してきたわけですから、

そりゃぁ、山盛りのデコボコがありましたよ。

 

2月の半ばくらいから、研究室の後片付けを行っています。

さすがに大分、片付いてきました。

 

僕は研究活動の一環として、

知的障害児を対象としたアートワークショップの開発に取り組んできましたが、

そのために用いてきた様ざまな材料?が大量に残っていました。

学内ネットワークを通じて、学生諸君に無料で提供することを伝えたところ、

ありがたいことに、けっこうな量を有効に捌くことができそうです。

 

材料だけではなく、昔のコンピューターや、研究室で使用していた私物のソファあたりも、

学生たちが引き取ってくれました。

実はこんなマシンも使っていました。

 

来週あたりから図書の整理に取り掛かりますが、

これらも学生たちに提供しようと思っています。

きっと多くの向学心に燃えた若者たちの手に渡ることでしょう。

 

完全な引退にあたり、もっと湿気に満ちた感慨の中で日々を過ごすのかと思っていましたが、

結構、さばさばしたものです。

まだいくつかの会議に出席する必要もあり、

また在学生向けの履修相談会なぞという業務も残っています。

そして3月27日には、退任記念演奏会という型破りなイベントも行います。

 

きっとあっさりとその日を迎えることになるでしょう。

 

なお退任記念演奏会ですが、

僕の勤務先が琵琶湖の近くにある美大ということで、

お調べいただけると思います。

リスボンの演奏を聴いたろかいという方は、

どうぞお越しください。

もちろん、入場料は必要ありません。