僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

夜の銀狐

飲酒歴40年、断酒歴8年と3カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル65。

本日もリスボンの、経験値モンスター・ピアニスト・ノープラン・ブログ、

ご訪問ありがとうございます。

 

また、投稿が夜中の12時を超えてしまいました。

もう、すでに4月20日、でも本来は?4月19日分の投稿ブログです。

4月19日は、僕にとって断酒歴がまた1カ月延びた、月令記念日です。

8年と3カ月、日数にして3019日、今日もまた一里塚を一つ、越えました。

 

なぜ投稿が夜中の12時を回ったかというと、帰宅が遅かったからです。

なぜ帰宅が遅かったからかというと、

今日も音楽活動をしてきたからです。

今日は、京都は嵯峨にある、ライブハウスのようなカラオケパブのようなお店での、

オープンマイク・イベントのバックバンドのピアニストでした。

 

歌うのは一般の歌好きの方々、

殆どの参加者が音程感覚は問題ないレベルなのですが、

リズム感がユニークな方が少なからずいらっしゃいますので、

通常のライブ演奏とは全く異なるスキルが必要になります。

要は、お客さんがずれてしまった時に、

そうとは分からないように修正する演奏テクニックなのですが、

この技は、ただ楽器が巧いだけでは習得できません。

経験値と広い意味での共感力や社交性、

そして観察力と判断力が必要になります。

 

若い頃に生活のためにピアノを弾いていましたが、

その経験が今、強力に生きています。

 

今日もかなりお酒をめでて、独特のリズム世界に入ってしまったお客さんが、

「夜の銀狐」という、まさにムード演歌中のムード演歌を歌いたいと言い出しましたが、

経験豊富なバックバンドのメンバーの中でも、この曲を知っていたのは、僕だけでした。

 

まさにこんな感じの、夜の世界の大人の男女の甘い騙し合いを歌った唄です。

 

しっかりとした音程感覚を保ちながらも、

あまりにも個性的な時間感覚世界に入り込んでしまったこの孤高のヴォーカリストに寄り添えたのは、

僕のちょっと風変わりな経験値があればこそだったと思います。

 

そしてこのかなり奇妙な交感力も、僕が断酒ライフに入門していなかったら、

日の目を見ることはなかったでしょう。

ありがたいことに、僕にしかできないピアノ・ライフを満喫しています。

酒ごときで命を落とさなくて、ホンマに良かった、いや、ホンマです。