僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

僕の飲酒人生、依存症、そして肝硬変発症に至るまで(6)

僕の昼飲み、そして場合によっては朝飲み(!)は、昨年の11月くらいから、少しづつ習慣化していきました。

もちろん、毎日ではありません。
しかし、そのような異常な生活習慣が、他人の目からまともに見えるはずはありません。

隠れ飲みをしていたこともあり、昼飲み、朝飲みの現場を家族に見られたことはありません。

しかし、指が震える、声が裏返る、ボタンをとめる等の細かい動作に時間がかかるようになる、黄疸が現れるといった、副次的な現象は、徐々に多くの人の気がつくところとなっていきました。
また僕自身も、異常な疲れやすさを自覚するようになりました。
食欲も落ち、腹水がたまってきて妊婦さんのようなお腹になってきました。

そして今年の1月半ば、家族の半ば強制的な勧めもあって、消化器科を受診しました。
血液検査の結果を見た医師は、即座の強制入院を指示し、系列のさらに大規模な病院への転院の手続きを取り、僕はあれよあれよという間に、救急車に乗せられました。

転院先の医師が下した診断は、残酷なものでした。
「末期の肝硬変」、以前から肝硬変は不可逆性の病気であることは知っていましたが、そのような絶望的な状態に陥ってしまうとは。
以前から覚悟はしていましたが、いざ事実が白日の下にさらされると、人間、変わらざるを得ません。

生まれて初めての長期の入院生活が始まりました。

(続きます)