僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

ものもち

果たして頭脳労働が向いていたんだろうか、今更悩む、アル症と肝硬変の57歳、リスボンです。

本日も(厚かましくも元気です)リスボンの、ノープラン・わがまま・ブログ、ご訪問ありがとうございます。


僕はそれほどものを大事にするほうではありません。

その証拠に、最も大事な所有物である身体と脳みそを、過剰なアルコールの摂取で、少しばかり使いにくい、傷ものにしてしまいました。

身体のほうですが、
たぶん、1日二日くらいの飲酒ではどうということはないと思いますが、
飲酒が慣習化すれば間違いなく、おなかが丸くなり(腹水がたまる)、手や指が震え、手のひらに蜘蛛の巣状の赤い筋が現れ、白目に黄疸が現れることでしょう。
そして、常に胃腸の調子がおかしくなり、言っていることの前後関係がおかしくなることでしょう。

脳みそですが、今晩だけ飲むとします、それも絶対今晩だけと心に決めて。
でも、明日も間違いなく飲みます、その日だけと心に決めて。
そしてその次の日も、絶対今夜だけと固く決心して飲んでしまいます。
その次の日も・・・が止まらなくなり、飲酒の慣習化が定着してしまいます。

というわけで、自分の体をはじめとして僕はそれほどものを大事にするほうではないのです。

が・・・

なぜか、いくつかのアイテムは、長いこと、結果として大事に使っています。

その第一は、愛車、カローラワゴンですね。

1995年に購入し、現在、走行距離、29万5千キロ。
それでも燃費は、リッター18キロは維持しています。
今時、貴重なマニュアル車パワステはありますが、パワーウィンドウは装備されていません。
カーナヴィ、何のことです?エアコン?ついていますが、使っていませんよ。
車検は2年に一度、でも10万円はかかりません。
自動車税、旧車ということで不当にも少し高めです。

で、買い替える予定は…全くありません。
なぜならば、自動車としての不都合が全くないからです。
外装はぼこぼこですよ。
でもエンジンも足回りも元気そのもの。
マニュアル車を買おうと思ったら、結構めんどくさそうですし…。

次に、アイポッド
何と初期型です。

僕は2007年に、当時まだ日本では発売されていなかったアイフォンと、結局製品化されなかったテーブル型コンピューター、ウィンドウズ・サーフェイスを調べ、予想されるそれらの機器の生活空間への影響について、研究論文をまとめました。
そしてその際、アイフォンのインターフェイスを調べるために、同じくタッチパネル型のインターフェイスをもつ、アイポッドを購入したのです。

今でこそ、タッチパネル式のインターフェイスは、スマホの基本ですが、今から10年前、それはそれは画期的な技術だったんですよ。

で、研究用素材として購入したアイポッドですが、いまだに僕の携帯用音楽プレイヤーとして活躍中です。
大好きなバロック音楽と現代音楽を中心にインポートした僕専用の、というよりもほかの人にはまったく楽しくないアイポッドですが、バリバリの現役です。

さらに、電子キーボード。
ローランドのA-90というマシンですが、これも当時としては最新の音源構成ならびに、キーボードセンサーを採用した電子楽器でした。
音とタッチレスポンスが気に入って、当時、40万円で購入しましたが、今ではネットで、1万円で売ってます、トホホホホ…
でも、これも僕にとってはバリバリの現役のパートナーです。

そしてこれはほとんど使用していないのですが、アイ・マックも初期型を所有しています。
おそらく、今でも使えるでしょう。
僕にとって初めてのパソコンであったアイ・マックは、残念ながら、僕とマックの相性の悪さを固定化してしまい、その後の僕は、ほぼ、デルのマシンばかりを購入しています。

なんでこんな風に、中途半端に博物館級のものを現役で使っているかというと、

基本的に買い物が好きではない、ということがありそうです。
僕は衣服を購入するときもそうですが、悩む時間が苦痛でしかありません。
特に、下手に店員がやってきて、わけのわからん日本語のセールストークに付き合わされるときには、ほとんど殺人願望を抱いてしまいます。
使うことには興味があるのですが、買うこと、買うために選択することは、どうやら苦痛なようです。



おんなじように、肝臓君と脳みそ君を大事にしとけばよかったんだけどね。

でも、入院し、診断を受けた身の上、大事にしますよ、たとえ性能が悪くとも。

疲れやすくなったという意味では、心身ともに少しポンコツになりました。

でも、病気を経験したということで、精神的な経験値は増えたと思います。

そして、脳みその情報処理速度は間違いなく落ちていますが、感情や感性は決して衰えていないと思っています。

というわけで、少しポンコツな僕たちですが、皆さんも僕も、今日も(明日も)ご機嫌さんで
LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。