アル症・肝硬変、早期胃がん、昭和のおっさん症候群、対人関係調整不全発達障害、リスボン、58歳。
厚かましくも今日も元気です。
本日もリスボンの、一見メルヘン・ノープラン・ブログ、ご訪問ありがとうございます。
ここ1週間ほど、ややオーヴァーワーク気味だったようで、疲れがたまっている感じがしました。
従いまして、本来は自宅研究に勤しまなければならない日なのですが、
少しばかり研究の匂いも残しつつ、お出かけしました。
今朝のニュースは、九州北部を襲った未曽有の大雨とその被害の情報でもちきりでしたが、
7時45分からの滋賀版では、少しばかり毛色が変わって、今、西武デパートで開催されている、教育美術展の話題が紹介されました。
会場を移した映像が現れた時にすぐに、場所は西武の6階やなとわかりました。
つまり、専門の美術館や画廊ではなく、デパートの催物会場での開催ということで、
作品はともあれ、展示がしょぼいことは最初からわかっていました。
ですが、こどもの絵と障害者の絵の比較、
あるいは、小学校や中学校の美術の担当の先生が選ぶこどもの絵の在り方、
そして、こどもたちの作品にどれくらい先生方の関与があるのか、といった様ざまな興味がわいてきましたので、
昼食を済ませたのちに、出かけてきました。
予想通り、展示はしょぼかったです。
催物広場にパーティションを何枚か立て、そこにこどもたちの絵を学年別に展示してあります。
もちろん、専門の照明もありませんし、絵は3段がけ、
一番下に展示してある絵をじっくり見ようと思うと、
ほとんど地べたに腰を下ろすカッコになります。
予想通りですから別に腹も立ちませんが、
しかし、展示してある絵は、どれも、いろいろな意味で興味深いものでした。
どう興味深いかといいますと…
年齢や学年別に見る、こどもの形態把握や空間把握の発展
作者であるはずのこどもと、指導者であるはずの先生の仕事の境界
どのような作品が展示の対象として評価されたのかという大人の物差しのありかた
そして
たまたま見に来た大人たちの絵を見ての反応。
これらについて手短に論ずることは無理です。
どのテーマも、教育学的にも、発達心理学的にも、芸術社会学的にも、一つの論文として成立し得る深みをもっています。
僕はやはり、どれほど大人の手や意図が介入しようとも、失われることのないこどもの意固地さみたいなものに、
一番惹かれました。
大人はこどもを指導した気になっていますが、こどもは自分勝手な時に一番魅力的です。
大人の思いを決して忖度することのないこどもの残酷さは、全ての創造力の源のようです。
今日見ることができた作品群については、またじっくり腰を据えて分析してみます。
僕は、こどもは純粋な心をもっているなぞという、偽メルヘンにはくみしません。
でも、わがままで自分勝手なこどもの感覚の中にとんでもない魅力と可能性が秘められていることは、信じています。
僕たちはこどもに帰ることは難しいし、おそらくは不可能でしょう。
でもこどもの視線にあこがれを抱き続けることはできます。
多分、アル症によって自らの精神を一度自己否定せざるを得なかった僕たちのほうが、
自らの大人の感覚の完成度を信じて疑わない「健康的な」人よりも、こどもの視線に敬意を抱くことができると思います。
一度壊れてしまった脳は、でも新たな力も得ているはずです。
その力を生かすためにも
皆さんも僕も、今日も明日も、厚かましくも謙虚にかつご機嫌さんで
LWOA Life Without Alcohol 断酒ライフ、継続していきましょう。
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