僕のワンノートサンバ

断酒ライフを送る元大学教師にしてジャズ・ピアニスト、ヴォーカリスト

お坊さんとセッション

飲酒歴40年、断酒歴7年と4カ月、不良初期高齢者、リスボン、レベル64。

本日もリスボンの、これも出会い・ノープランブログ、ご訪問ありがとうございます。

 

今日は京都のカジュアルな洋食屋さんでのポップス・セッションの日でした。

その洋食屋さん、オーナーシェフがミュージシャンでもあり、

月に何度か、ライブやオープンマイク等の音楽イベントを開催されています。

僕がホストを務めるポップス・セッションもそんなイベントの一つで、

もう、2年近く、やらせてもらってます。

 

普段はジャズをメインに演奏していますが、

このポップス・セッションでは、ホンマにいろいろやります。

ジャズもあれば、いわゆる洋楽、つまりポップスもあり、

そして昭和歌謡やJポップもあり、

ピアニストとしましては、これはこれでチャレンジングなトライです。

 

途中からオーナーの知り合いと思しき男性がカウンターで食事をとり始めました。

セッション開始後、1時間半ほどして、この男性から歌のリクエストがあり、

ステージに来ていただきました。

 

曲は何とオフコースの「さよなら」。

恐らく男声ジャパニーズポップスのレパートリーの中で、最も高い声が必要とされる曲です。

そして驚いたことに、この男性、小田和正の原曲通りのキーで見事に歌い上げてくれました。

 

僕も男性としてはハイノートが出せる方ですが、

全盛期の小田和正のレンジは到底、まねできません。

それをやすやすとこなすこの男性、タダ者ではなさそうです。

 

セッションを終え、少し話を聞いてみたところ、

この男性、お坊さんだとのこと。

そして複数の僧侶がアンサンブルで読経する時は、

高い声を担当するように指示されることが多いそうです。

 

お坊さんも、いわば声のプロです。

どうりで素晴らしい喉の持ち主だったわけです。

大谷派の僧侶とのことで、剃髪されていなかったこともあり、

お坊さんとは気づきませんでした。

 

朗々とニューミュージックを歌い上げる僧侶の脇でピアノを弾く、

これはこれで面白い、珍しい体験かもしれません。

音楽がもたらした、おもしろい出会いでした。

 

でも、お坊さんも素晴らしい声をお持ちの、いわば普通の人、

ごく普通の出会いともいえるかもしれません。

 

確実に自慢できるのは、お互いにとって楽しい出会いだったということでしょう。

人生はやめられません、ホンマに。